ヌビナイ川右股遡行~中の川支流下降

2011年7月17日~18日(日)  ヌビナイ川右股遡行~中の川支流下
メンバー fumfumさん、upepeさん、F江さん、oyama

 今回は、 先日ン年振りに帯労に復帰し、沢への意欲満々のF江さんの為の企画。F江さんんに南日高の沢では味わえない沢のスケール感、奥深さ、そして緊張感を味わってもらいましょうということ。。メンバーには、飛び込みの沢と言えば欠かせないfumfumさんに、ヌビナイ右股への因縁を払うべくupepeさんが加わわり総勢4名となった。


○7月16日
6:00 帯広労山事務所 11:30 C0:大樹町道の駅

 イン○ィアンカレーで腹ごしらえをして車のデポのため中の川林道へ。数日前から十勝地方はずっと雨。十勝川や札内川などの大きな川は濁流となっている。この日は日中は雨はやんでいたが、夕方から再び降り出してきていた。次第に強くなる雨脚に明日への入渓に不安が広がる。そんな雨で視界が悪いせいか、林道途中の分岐を見落として小一時間のロス。分岐入口には新たにゲートができていた。(施錠はされていない。)予定ではヌビナイ林道終点でテントを張ってC0であったが、この雨の中テントを設営する気になれず、大樹町の道の駅で快適なC0。

○7月17日
6:20 ヌビナイ林道 8:40 507m 12:00 上二股790m 16:00 C1ソエマツ岳頂上

 大樹町から1時間でヌビナイ林道終点に。改めて大樹という町の恵まれた環境に感激。将来は大樹に住むしかない!?
 昨夜の大雨は去り霧雨となったが、上空は分厚い雲が連なる。今日も太陽はあまり期待できなさそう。車止めにはデカイRV車が一台。昨日までの大雨の中、入渓Pがいることに驚く。車両の中を見ると(失礼)、札幌ピオレ山岳会と書かれた装備が転がっていた。う~ん、やるなピオレ。

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 沢は濁ってはいないが、それでも常時の1.5倍くらいの水量はありそう。スクラム渡渉するほどでもないが、慎重に渡渉ポイントを探して対岸へと渡る。おかげで随分と時間がかかる。

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 507mから函がはじまり、右股沢の核心部が始まる。沢幅が狭まる分、流芯の勢いは強まる。

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 狭い函の中を白濁した水流が強烈な勢いで流れ下る様子はなかなか迫力がある。ヌビナイ川は増水するのも早い反面、減水するのも早い沢であるが、それを見誤ると沢中で進退が取れなくなることもある。これ以上大雨が降る予報ではなかったから突っ込んだが、体重の軽い女性がいたらもっと時間が掛っていたかもしれない。

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 この日のハイライトはこの渡渉。流れが収束し、かなり勢いが強い。しかもすぐ下流は白濁する釜をもった滝があり、渡渉の失敗は許されない。一応リーダーということで先陣を買って出るが誰か代わってもらえるなら代わってもらいたい心境。ザックをおいてロープをつけて深呼吸をしてから決死のジャンプ!結果は見事成功。いや~、ドキドキした・・。
 後続は残置ハーケン(これはその昔fumfumさんが打ったらしい。)を使って確保。上2枚は最終渡渉者upepeさんの華麗なジャンプ。

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 その後も増水気味で、いつもなら飛び込んだり、中を行ったりする函もこの日は高巻いたりへつったり。流れ込む支沢も大きな滝になって注いでおり、「あれ、こんな滝、あったけ?」というような感じ。

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 ヌビナイといったらこの釜の写真。F江さんも感動してた、ハズ。ここからも時間がかかり、30分くらいとで上二股着は12時。この水量では予定時間どおりの遡行はちょいとキビシイ。

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 上二股からソエマツ岳に続く右股に入る。この直後一瞬雲が切れ、晴れ間も見えたりするが、しばらくすると再び小雨となる。この日は頂上まではこんな感じ。霧雨時々小雨。

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 940m二股を左に入り、少し行くと大きめのナメ状の滝。これがupepeさん因縁の滝。氏にとって今回はその時以来の再訪。やはり思い出すのは事故の記憶なのだろうか。

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 その後も滝が続くが、このあたりから、fumfumどうも足を攣ったらしく、相当辛そう。ついには「休み休み行くから先に行ってくれ~。」との事。たぶん、正月以来の泊まり装備での行動が堪えたのだと思う。僕もここまでヘロヘロのfumfumさんは初めて見た。
 
 頂上に着いたのは午後4時。ガスで視界は良くないが幸いにも雨は止んでくれた。すでに途中でこの日の中の川入りは無理と判断しており、ソエマツ頂上でテン場を探すがなかなか良い場所がない。仕方ないので北東に少し下がったところを強引に整地してなんとかツエルトを一張り。2~3人用に4人強引に入る。1時間ほど遅れてきたfumufumuさんは「具合が悪い~・・。」とご飯もほとんど食べれない状態。明日の中の川に不安が募る。
 夜はたき火ができなかったが、気温はそんなに低くなく、それほど『ツライ夜』とならなかった。というか空腹にウイスキーがきいたのか半分酔っぱらって就寝。起きたら体半分ツエルトの外に出てた・・・・。

○7月18日
5:30 C1 6:30 1479m 7:20~8:20 ガレ 8:30 647m二股 16:00 中の川本流 17:30 中の川林道車止め(下山)

 
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 夜間に少し雨が降ったが本降りとなることなく朝となった。「あ~、やだな~。」と言いながら、昨日の行動でずぶ濡れになった装備を再び身につける。
 さて、まずこの日は中の川支流の下降ポイントまでの藪こぎ。ソエマツ頂上から北東方向に延びる枝尾根を辿る。fumufumuさんの体調は一晩寝てだいぶ回復したようだが、逆に不調になったのは僕のお腹。下痢に耐えながら藪をこぐが全く力が出ず、下痢止め薬が効きだすまで非常に苦しい思いをした。
 ちなみにこの枝尾根上、時折獣道なのか踏み跡があるがコンパスをきって方向を確かめながら進んだ方が良い。

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 1479からは少しヤブを漕ぐと沢形にぶつかる。そして1150m付近から長大なガレがはじまる。沢の左右の尾根がかなり激しく崩壊しているので、このガレは時間の経過とともに長くなっていくだろう。

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 1時間近くガレを下り、そろそろ終わりが見えだした頃、右手の樹林の中から異様に大きな「ウ~、ウ~」という低い息づかいのような声が聞こえてきた。瞬間的にその声の主がクマだと分かった。僕の先で先頭を歩いたfumfumさんもその異様な気配気づいたようで「何かいる!」と言ってすごい勢いで逆方向に飛退いた。姿が見えないが、間違いない。慌てて笛を連呼するがクマの気配はなかなか遠ざからない。というかむしろ近づいてる感じすらする。後ろを振り返ると遅れていたF江さんとupepeさんは気づいてないのかどんどん下ってくる。『この4人の中で一体誰が一番おいしいだろうか?』という疑問が頭に浮かんだが、今一番、熊に近いのは僕。とにかく笛を吹きまくると、クマがガサガサと樹林の中を尾根方向に登っていくのが分かった。あ~、怖かった・・・。どうにか退散してくれたらしい。それにしも中の川はクマとの遭遇確率が高い気がする。

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 647m、551mと二つの二股を過ぎるとやがてこの沢の核心部が始まる。2年まえに来た時は真夏のクソ暑い日で沢も減水していたが、今日はあの時とは比べ物にならない位水量が多い。登りだったら、かなり厳しかったかもしれないが、幸いなことに今回は下り。さすがに飛び込むのもそれなりの覚悟がいるが、飛び込まない限り帰れないのだがら飛び込むしかない。

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 初めのジェット滑り台を皮切りに函が出てくる度に飛び込む。ただし、懸垂も3回くらいしたので、すべての滝で飛び込んだわけではない。

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 曇り空だが、震えるような寒さではないのでまずまずの条件だったのかもしれない。この沢は北面だが、雪渓は残りにくい沢と思われる。

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 キムクシュのように延々とゴルジュが続くわけではなく、屈曲点ごとに飛び込むような函が出てくる。函と函の間には長い川原もありテントサイトは至る所にある。登りは少し難しい(「!!*」レベルか)が、一度は行ってほしい隠れた良渓だ。

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 終盤ハイライトの飛び込み。ここは迫力のある飛び込みポイント。流芯に飛び込まず、その奥に思い切って飛び込む!
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そして泳ぐ!

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 はじめての飛び込みと泳ぎを経験したF江さん。今後の活躍に期待!

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 しんがりはやはり飛び込みの大御所fumufumさん。最大の武器はいくら飛び込んでも寒さを感じないことか。


 最後は長い河原を歩いてようやく中の川本流へとたどり着く。既に時計は予定を大幅に上回る午後4時ちかく。残り僅かの行動食をみんなで分け合い、あとは気力を振り絞り林道を歩く。ヘロヘロのメンバーに「林道は小一時間です!」と騙すが、そういう僕も結構疲れてた。結局、1時間半近くかかって赤布で通行止めにされた橋の手前に止めた車に到着。長い二日間が終わった。


 特に難しい個所があるわけではなかったが、それでも内容の濃い二日間だった。upepeさん曰く「余韻に浸れる沢だった。」まさにそのとおり。F江さんにとってきっと今後に大きくつながる沢だったと思いたい。fumufumさんにとってもお盆山行の前の良いトレーニングになったはず。さあ、いよいよ本格的な沢シーズンの幕開け。わくわくドキドキの始りだ。

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