日高キチガイ〜沢と焚火と雪稜を求めて〜

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zoom RSS 冬の利尻へ!東北稜〜北稜A

<<   作成日時 : 2015/03/12 19:03   >>

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○3月1日   曇りすぐに暴風雪
6:30 C1 7:30 三本槍通過 11:30 懸垂下降終了 13:10 北峰頂上 15:20 長官小屋
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静かな夜も日付が変わった辺りから風が出て寝れないほど猛烈なものに・・・。これは撤退かな〜、帰らなかったら困るし・・・と皆気弱になるが、明るくなるに従い再び風は弱まり出す。 今日も含めて明日以降は天候悪化は確実。それでも今日の昼までに北峰に抜けて長官小屋にたどり着ければ・・・と考え、先に進もうと決断する。(もちろん引き返しも考慮しながらであるが・・。)

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 テン場からすぐにリッジは細くなり、アップダウンも多くなる。出発時からアイゼンに切り替え。ただまだ困難か箇所はなく、上部はガスって見えないが、視界に困るほどではない。これぐらいの天候で持って欲しいと思いながら進む。

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 1時間ほどでリッジは急峻となり、両側はすっぱりと切れ落ちているようなナイフリッジとなる。怖え〜と思いながらのトラバース。このあたりからはもちろんダブルアックス。高度感満点!落ちたらどこまで落ちるの〜という感じ。一箇所雪庇に近寄りすぎてしまい、足元から亀裂が入り、次の瞬間ミシミシと雪庇が崩壊。反対側に咄嗟に飛び避けて難を逃れたが、肝を冷やした瞬間で、しばらく鼓動が落ち着かなかった・・・。

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 三本槍前くらいから視界が極端に悪くなり出す。三本槍も右手に白いガスの中になんとなくあるかな?という感じ。

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 三本槍から門までが意外と距離があった感じがするが、この辺りからホワイトアウトで距離感があまりない・・・。記憶も曖昧・・・・・門は凹角を行くのだが、一見ノーロープでいけそうで取り付くがやはり結構たっていてワルイ。一度戻ってロープを出し、突破力のあるE中さんに託す。ブッシュとイボイボでランナーを取り抜ける。

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 門を抜けて少しでローソク岩にたどり着く。左手から巻いてリッジに戻り、核心部と捉えてた懸垂下降のポイントを探す。場所が分からず右往左往。行き過ぎて落ちたという北稜クラブの記録が頭をよぎる・・・。そして先程雪庇を踏み抜いたことでかなりビビリになっている・・・。視界の悪さに加え、雪の降り方も強くなってきた。

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 う〜ん、どこだ〜!とブツブツ行っていると、E中さんがローソク岩からそんなに離れていない箇所ではないかと、少し右手の斜面に降りた場所で潅木を掘り出すと・・・なんとあった!残置スリングだ!ここだ!!と一同大喜び!
 35mの懸垂で右手下の斜面に降り立つ。今回は50m2本用意したが、60mロープ一本でも対応できただろう。さぁ、退路は絶った。あとは進むだけ。しかしここからがまた遠かった〜。

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 雪崩そうな斜面を必死にラッセルするが、重い荷物にペースはまったくあがらない。ナイフリッジの箇所はないがラッセルがなんともツライ
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 目の前にデカイ壁が出てきたと思ったら近づくとなんでもなかったりと視界の悪さにも惑われ疲労が増す・・・・・でも頑張る!新婚でありながら利尻に行くことを許してくれた妻にのためにも頑張るのだ〜と言い聞かせる。


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 ようやく着いた頂上!祠を掘り起こして頂上を確認!だかそこはまさに猛吹雪の真っ只中!写真をパシャリと取ると北稜への脱出に取り掛かるが、これがやはり一筋縄では行かなかった・・・。
 O股君のGPSがなければどうなっていたか。四年前に北村さんと東稜に行った時にも痛い目にあっていたので予想はしていたが、それにしてもこの悪条件はヤバすぎ・・・。10mおきくらいにGPSを確認したのではないだろうか。

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 濃いガスの中長官小屋の屋根が見えた時は心底ほっとした。二階の窓から中に転がり込むともうそれ以上行動する気にならず、1階にテントを張り快適な小屋生活となった。

○3月2日    暴風雪
6:20 長官小屋 7:15 6合目見晴らし台 9:00 下山 9:30 フェリーターミナル
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なんとか9時のフェリーで帰りたいと小屋を出るが、昨日以上の風と視界の悪さ。最後まで利尻は甘くない・・・。GPSと地図そして感を頼りに少しづつ高度を下げる。特に吹き溜まっている斜面は雪崩そうで緊張した。6合目付近から再びスノーシュー。二日間の降雪でかなり雪が深い・・・。

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 樹林帯まで下がりようやく風は弱くなってきたが、まだ視界が悪い。最後まで地図を読みながらという感じだった。さらに下がるとスキーヤーのトレースが出てきてこれを利用させてもらう。時間を気にしながらひたすら下界を目指す。

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 北麓野営場からの除雪してない道路歩きが長かった・・・。ようやく最終除雪地点の利尻富士温泉前に着いた時は既に9時半。午前の稚内行の便は既に出てしまったが、今日中には帰れると下山の喜びに浸りつつ、フェリー乗り場に向かうが・・・・・・。

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 ガーン!!帰れない・・・・!!そんな〜・・・・。しかも鴛泊にある利尻富士温泉は定休日・・・これまた最悪だ・・・。

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 とりあえず綺麗になったフェリーターミナルに装備品を広げ濡れたものを乾かす。今日はこのフェリーターミナルの横にテントを張って一夜を明かすのか、と思っていたところに、たまたまターミナルのトイレを使いにやってきたおじいちゃん、おばあちゃんがなんと家に泊めてあげると言うありがたい心遣い!!
 かくしてこの日は沓形(正確には新湊)にあるこの元コンブ漁師というOさんのお宅にお世話になった。しかも沓形にある温泉にも連れてってもらった!体も温まり、夜はストーブのある部屋で暖かい布団で寝れるという幸せ。普通に暮らしていれば当たり前だけど、山から降りるとそれが本当にありがたいことだと思う。

○3月3日
 夜も風が強く、不安なだったが、明け方には天気は回復。波も収まったようだ。Oさん夫妻には美味しい朝ごはんまでご馳走になってしまった。本当にありがとうございました!!さぁ、フェリーターミナルへ〜!!

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 船は出た!さらば、利尻!!冬の利尻はやっぱり別格だ!

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 5日ぶりの稚内は眩しいくらいの青空である。さあ、愛する家族のもとに帰るぞ〜!


 今回の利尻は山中の行動は2泊3日であったが、悪天によるフェリーの欠航で5日の休みをフルに使っての山行となった。離島ということもあり、さながら気分はプチ遠征という感じでこの冬一番の充実した山行だった。E中さん、そして遠く静岡から駆けつけてくれたO股君という心強いパートナーがいなければこのような悪条件では敗退していただろう。本当に両氏には感謝だ。そして家族にも!

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