日高キチガイ〜沢と焚火と雪稜を求めて〜

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zoom RSS ポントナシベツ川本流〜熊の沼沢 

<<   作成日時 : 2012/08/11 21:12   >>

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2012年8月4〜5日
Y形、F江、T田、oyama

 芦別山系の沢にはいつか足を踏み入れたいと思っていた。特にあまり記録のみないポントナシベツ川がずっと気になっていた沢であった。今回は、23無名南面のプレ山行という目的であったが、日高とはまた赴きの異なる渓相を兼ね備えた非常に遡行価値のある沢であった。今この時期にこの沢に足跡を残せたのは僕にとって大きな意味のあるものだったとも思う。

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○8月3日  F江亭に集合
 COは十勝の西端の町・○得町にあるF江亭に各自集合。快適な(?)F江亭にてオリンピック観戦で盛り上がり、気付けば0時近く。まだまだ起きてそうな面々に「そろそろ寝ますよ〜。」と何度も呼びかけ何とか寝付かせる。


○8月5日
7:15 ポントナシベツ川桔梗橋 9:25 肌寒川出合い 10:30 1436峰直登沢出合 10:50 コルの沢出合 13:30〜13:50 直登沢出合 16:30 大滝処理終了 19:00 C1(1120m付近)

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 旧道登山口に車をデポして金山からポントナシベツ渓谷沿いの林道へ。林道は桔梗川にかかる橋(ききょう橋)まで伸びている。ただし、この林道に入るにはちょっと注意が必要だ。
 肌寒川までは単調な河原。昨日の寝不足のせいか歩いていても眠くて眠くて仕方ない。この出合いには良いテン場もある。

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 当初の計画ではこのあたりでテントを張ってこの日はこの先にある1416峰直登沢を遡行する予定であったが、翌日の天気予報が芳しくないのでその支流探索を取り止めて出来るだけ進むことにする。

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 肌寒川を過ぎるとゴルジュや小滝も出てくるが手強いものはない。

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 620m過ぎくらいから雪渓が沢を大きく埋めるようになる。どうやら今回も雪渓との勝負になりそうな予感。ま、覚悟はしていたけど。

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 これはコルの沢の出合い。このあたりの支流,はあまり登られて無いと思うが結構面白いんじゃないだろうか。コルの沢は30mくらいの滝となって本流に注いでいる。

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 ちなみにこのコルの沢出合くらいまでテン場は所々にある。そしてここからは徐々に両岸が迫上がって険しさも増してくる。

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 雪渓と小滝、小ゴルジュが交互に出てくる。中には微妙なバランスの雪渓もあり通過には気を遣った。ゴルジュや小滝も難しくなってきてお助けを出すこと数回と言ったところ。

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 840m二股手前の2段10mの釜を持った滝。一見直登は無理かなと思ったが、2段目も水流の右横をザイルを出してワンピッチ。潅木で後続をビレー。

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840m二股からは大雪渓が沢を埋め尽くす。この雪渓の下にも登り応えのある滝やゴルジュが眠っていると思われる。当然1040m付近の直登沢出合にも大雪渓が広がる。

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 直登沢は左奥のスラブ状の大岩壁を細長い水流となって流れ落ちており、見るからにキビシそう。本流は右手に急角度に折れ、2段の大滝となっている。下部は雪渓で見えないが直登は考えられず、左岸のルンゼから大高巻きとなる。

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 出合い付近は垂直の大岩壁がぐるりと周りを囲み、圧倒される景観が広がっている。F江さんもこの景観、そして本流の大滝を見て思わず腕組み。

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 少し休憩した後、ルンゼに取り付こうと進むが、雪渓がすっぱりと切れており降りるに降りらない。しばらく下降方法を考え協議、ウロウロすることを繰り返す。

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 雪渓上をよく見ると太い白樺が埋まっており、これを支点に雪渓と側壁の間を懸垂で下降することにした。シュルンドを慎重に降りるが、最後はバイルを堅い雪壁にぶっ刺しながらの斜め懸垂となり、なかなか難しかった。この雪渓処理にも1時間ほど費やしてしまい、ぼちぼちと時間が気になりだす。

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 雪渓から降りるともう後戻りは出来なくなり、抜けるしかなくなる。皆、覚悟を決めてルンゼに取り付くが、これがボロボロの急傾斜の悪絶ルンゼ。特に樹林帯のテラスに抜ける最後は悪く、F江さんリードでザイルを伸ばすがランナーも全く取れずかなり緊張感のあるピッチとなった。リードしてくれたF江さんに感謝。

 この後、樹林帯をトラバースして懸垂なしで大滝上に出るが、目の前にはまたも直登不能な10m直瀑。これの処理が失敗した。
 大滝の処理で時間が掛り、既に4時を過ぎ。左岸の上部の樹林帯にテン場を求めて安易に高巻きに入るが、これが先ほどと同様の激悪のルンゼ。下から見たら簡単に樹林帯に繋げられそうだったが、結局ザイルを出してトップが空身で緊張感満点のクライムダウンを含むトラバースで樹林帯に抜けた。ここもリードしたY形さんに感謝。余裕がなく写真が撮られなかったのが残念。この滝はおそらく左岸の中間バンドから滝の落ち口に抜けるのが一番良いルートなのではないだろうか?
 フォローも苦戦し、4人が樹林帯まで上がった時は既に夕闇が辺りを包んでいた。しかもそこは笹だらけで平坦地などなし。超不快なビバークを覚悟したが、ダメもとで樹林を沢目指して下降してみるとすんなりと雪渓上に出ることが出来た。時間は19時、安定している大きな雪渓で崩れる心配もないことから、この雪渓上をテン場とした。水も取れたし、何より平坦であったことで思いのほか快適であった。

○8月6日
7:15 C1 8:20-1160m二股 9:25〜9:55-稜線 13:20〜13:50 ユーフレ小屋 14:50 旧道登山口

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 夜半から雨が降り始めたが、大降りとなることはなかった。どうやら天気予報は外れたようだ。昨日の長時間行動のこともあり、また既に核心を越えているので出発は少しゆっくり目とした。

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 テン場の雪渓の上には直に釜を持った7mの滝。頑張れば直登で来そうだったが朝から車アワークライムはちょっと遠慮して左岸から巻く。この奥にも3段25mの滝があり、これも一旦沢に戻ってから高巻く。少々いやらしいが昨日の高巻きと比べるとずいぶん楽。

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 高巻きを終えると1160m二股。ここから一気に沢は開けてくる。核心部はここまでといった感じ。

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 ただ、核心部は終わったといっても手強い小滝が幾つか出てくる。何箇所かはお助けを出したし、最後まで侮れない。

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 1160mを過ぎたら、小滝の間にテン場が点在する。1270mからは河原のような渓相となり、ほとんど藪漕ぎなく、苦労することなく熊の沼を通って夏道の稜線に出た。
 小休憩した後、予定通り熊の沼沢の下降に入る。少し頂上方向に進むと、遭難碑があり、その下からこれまた藪漕ぎなしで熊の沼沢に出れる。

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 ガレた感じの沢を下っていくと、1250m付近で2段の大滝となった。ここはダブルで1ピッチ懸垂し、さらに残置がある滝の中段から50mシングルの懸垂。登りなら快適に登攀できるのだろうが、下降はさすがに懸垂だろう。

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 あとはクライムダウンを繰り返すのみ。でもそんなに難しいのはなかった(と思う。)

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 北向きの沢なので当然ここも雪渓が多く出てきた。気温が高く、間隔をあけて歩くなど雪渓処理のために予想以上に時間が掛った。

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 雪渓の降り口が微妙なために2mのジャンプで飛び降りる。沢ってホント色々な技術(?)が必要なんだな〜と感じます。

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 この沢は僕自身、はじめての沢であったが、もっとキレイな渓相を予想していたのだが、土砂が堆積してたり、800m付近のゴルジュも岩で埋まっていたりでちょっと期待はずれといった感じだった。以前、遡行した経験のあるY形さんも「前とずいぶん変わっちゃったな〜。」と言っていた。
 晴れたり、雨が降ったりよく分からない天気の中、ユーフレ小屋からは巻き道をうまく使って1時間余りで下山となった。



☆ ポントナシベツ川本流
 今回、かなりの部分が雪渓に埋まっていたので評価は難しいが、核心部は難しい高巻きとルートファインディングが要求されるし、雪渓の状況によっては今回のように退路が立たれる可能性もある。それなりに登り込んでいないとキビシイだろう。雪渓の少ない時期、秋にまた再訪してみたいし、あのスラブ状の大岩壁が立ちふさがる直登沢も非常に興味をそそられる。
 

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